【 コラム概要 】連載
新規出店計画における様々な課題をお持ちではないでしょうか?
東京オデッセイでは、商業施設の新規出店に設計者の立場で携わらせていただく中で、開発部ご担当者様とさまざまな課題解決に取り組んできました。そこには共有の悩みや独自のアイデアがあります。
このコラムでは、店舗開発における知見を共有させていただくことで、皆さまのプロジェクトに助力できればと思います。
No.04 「業界の未來を考える担当者は多かった」
リアル店舗の開発事業が抱える課題は、” 建築コストをいかに下げるか” や” いかに売場面積を確保できるか” または” いかにランニングコストを下げられるか” などの短期的なコスパを追求するだけにとどまりません。
現在の大きな課題として、ご担当者様からお聞きするお悩みとしてアフターコロナ時代への備えがあります。
お悩み一例
【某家電量販店 ご担当者様】
テレワークや巣ごもり需要から家電ニーズが掘り起こされ売上は好調だが、これは家電買換え周期が集中したに過ぎないため、今後しばらくは需要低下が懸念される。
また、商品科目としては「洗濯機、クリーナー、空気清浄機」などの衛生関連が順調だったこともあり、今後の売場構成での位置付けや購買促進、差別化が課題。
店舗でのDX施策を試験導入しているが、海外のような成功事例には程遠い。
【某食品スーパー(SM) ご担当者様】
巣ごもり需要での調理ニーズや家飲み需要の増加により食料品の売上好調。とはいえコロナ禍当初の売上から徐々に例年水準に戻り始めている。理由は、ECやウーバーイーツなどのフー ドデリバリーを利用する人が増えたため。加えてアフターコロナでの外食需要復活を考えると抜本的な施策は必要と考えている。
【某ドラッグストア ご担当者様】
業界自体は成長傾向にあるが、主力科目である化粧品の需要がテレワークにより低迷している。 また、改正薬機法の一部施行に伴い今月からコンビニも競合対象になった。ドラッグストアとしての新たなスタイルを確立するターニングポイントにある。
共通したお悩みとして、
1 ) まもなく到来するアフターコロナ時代での「ニューノーマル」や「リベンジ消費」という大きな波に対して、中期的な「店舗のあり方、見直し」の必要性を感じている。
2 ) その進行が円滑ではない・・・
□ 担当部署はあるが開発本部との連携はない
□ 担当部署がない
□ 社外での相談先がない
その業界の未来について一緒に考え、今に落とし込む
東京オデッセイでは、マーケティング思考に基づいて様々な業界で店舗企画・設計・デザインに従事しております。これは創業者が広告業界出身のため、ビジネスモデルをデザインするところから建築・空間を捉えているためです。単なる店舗ゾーニングではなく、新しい時代に求められる事業コンセプトをご提案しております。
アフターコロナのビジネスモデルとして需要なキーワードは次の4つと考えます。
「安全」
品質の安全とともに、商品を提供する空間への安全が求められる。また、安全かどうかを調べてから購入する見極め意識の向上。これらが視覚的に感覚的に生活者へ情報として届いているか?
「体験」
リベンジ消費にもっとも影響が強いとされる要素で、コロナにより様々な体験を我慢しているため心理的な「体験への飢え」があるといわれています。従来の” モノからコト消費” がさらに加速し体験なき商品での差別化は困難。
「共有」
1 ) SNSでの” 共有したい” ” 繋がりたい” という拡散意識に対応する仕組み。
2)時代とともに所有欲 = モノの豊かさから心の豊かさを重視する時代へ変化しシェアリン グ(物、スペース、サービス、スキル)に対応する仕組み。
「支援」
コロナで芽生えた感情「助けたい」「応援したい」という「小さく身近な貢献」ミニマムな社会貢献が注目されています。
東京オデッセイでご提案したビジネスモデルの一部を記載している記事をご紹介します。
▶ネイバーフッドライフスタイル
▶ドラッグストアの新業態
▶カプセルホテルリノベ
御社の店舗開発に新しい視点が必要であれば、是非ご連絡いただければと思います。
【バックナンバー】
#店舗開発を止めるな